ドバイ超え?ADGMの金融事業者27%増 ライセンスは1万3,974件
アブダビ国際金融センターADGMで、2026年Q2の雇用が1,980人増加。ライセンス1万3,974件、AUM54%増、金融事業者392社の内訳と規制上の注意点を整理します。
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概要:ブラジルレアルやメキシコペソなど新興国通貨が2026年のFX市場で上昇。高金利キャリートレードの仕組み、円相場と日米協調介入による巻き戻しリスク、海外FX業者を利用する際の注意点を解説します。

2026年のFX市場では、ブラジルレアルやメキシコペソ、南アフリカランドといった新興国通貨が、主要なG10通貨を上回るリターンを上げている。追い風になっているのは、高い政策金利、比較的落ち着いた為替変動、商品価格の上昇、ドル高の一服だ。
低金利の円やスイスフランで資金を調達し、高金利通貨を買うキャリートレードも利益を伸ばした。
ただしこの取引は市場の安定を前提としており、円相場の急変や金融政策の転換、政治リスクが重なれば、金利収益を上回る為替差損が短期間で発生しうる。金利の高さだけで銘柄を選べる局面ではない。
国際決済銀行(BIS)によると、世界の店頭FX市場の2025年4月の1日平均取引高は9.6兆ドルに達し、2022年の7.5兆ドルから28%増加した。全取引の約9割に米ドルが関係し、ユーロドルだけで世界のFX取引の約5分の1を占める。
それでも2026年は主要通貨以外へ投資機会を求める動きが目立ち、その資金流入を支えているのが先進国との大きな金利差だ。
8月11日時点の市場分析では、ブラジルレアルは年初から対ドルで約8%上昇していた。政策金利14%という高水準が金利収益を求める資金を呼び込んでいる。メキシコペソは比較的安定した国内経済、南アフリカランドは資源価格との連動性が評価されている。
代表的なキャリートレードは、低金利の円やスイスフランを売り、これら3通貨を買う組み合わせだ。運用成績を示す指標の一つは2026年4月までに約12%上昇し、年初来のパフォーマンスとしては2023年以来の高水準となった。
高い金利差に加え、相場の変動が比較的小さかったことも収益を押し上げた——価格が大きく下落しなければ、ポジションを維持するだけで金利差分の収益を積み上げられるためだ。
現在のキャリートレードでは、名目上の政策金利だけで通貨を選ぶ手法が通用しにくくなっている。注目されているのは、利下げ観測が後退している国や、市場が利上げの可能性を十分に織り込んでいない国の通貨を買う戦略で、海外では「ホーキッシュ・キャリー」と呼ばれる。
JPモルガンの2026年半ばの新興国戦略も、キャリートレードに前向きな姿勢を維持しつつ中南米と欧州・中東・アフリカ地域(南アフリカランド、チェココルナ、チリペソなど)を重視し、アジア通貨の比重は低く設定した。背景には、単純に最も金利の高い通貨を買うと、利下げ開始時に通貨安と金利収入の減少が同時に起きるリスクがある。
原油や金属などの商品価格も明暗を分けている。ブラジルやコロンビアなど資源輸出国では、商品価格の上昇が貿易収支を改善させやすく、高金利と貿易収支改善の重なりがレアルやコロンビアペソへの資金流入につながった。
エネルギー価格上昇の悪影響を受ける輸入国よりも、資源輸出国の方が恩恵を受けやすく、この違いがアジアや欧州・中東地域とのパフォーマンス差を生んでいる。バリュエーション面でも、多くの新興国通貨が2026年を実質実効為替レートが低い状態で迎えた一方、米ドルには割高感が残っており、ドルが急落しなくても新興国通貨が緩やかに上昇できる余地があった。
アジアでは韓国ウォン、インドルピー、インドネシアルピア、フィリピンペソ、タイバーツ、人民元への関心も高まっている。韓国ウォンへの投資家の持ち高は10カ月以上ぶりの強気水準まで傾いており、ウォン高に加え、輸出企業による外貨のウォン転や資金の国内還流も影響している。
人民元では、中国本土で取引されるオンショア人民元(CNY)と、香港などで取引されるオフショア人民元(CNH)が注目され、直物では両者が近い値動きをしていても、金利・流動性・資本規制の違いから先物価格には差が生じることがある。
ブラジルレアルでは対ドルのフォワードやスワップ取引が良好な成績を上げた一方、オプションを単純に買う戦略のリターンは相対的に低かった。為替変動が市場予想を下回る局面では、FXオプションを売ってプレミアムを受け取る「ボラティリティ売り」が機能しやすい。
高金利の新興国通貨を買い、低金利通貨を売り、同時に為替変動率も売る——この組み合わせは金利差と低ボラティリティの両方から収益を狙えるが、複数のリスクが同じ方向に集中する弱点もある。
金融市場が不安定になると、新興国通貨が下落し、円やスイスフランが上昇し、為替変動率も急上昇しうる。受け取れるプレミアムが限られる一方、相場急変時の損失は大きくなりやすく、安定相場が続くときほど急変への備えが重要になる。
2026年9月、ドル円は日銀の利上げ観測などを背景に一時1ドル=152円台まで下落した。しかし、日銀が18日に利上げを決めた後は、追加利上げへの慎重姿勢が意識され、再び円安が進んだ。29日には157円台で推移しており、利上げだけでは円安に歯止めがかからない状況が続いている。
一方、日本政府は円安へのけん制を強めている。三村財務官は28日、円相場をめぐる日米の警告を市場は真剣に受け止めるべきだと強調し、追加介入の資金面での制約も否定した。発言を受けて円が買われる場面もあったが、円高は定着せず、相場はドル買い圧力と介入への警戒感の間で揺れている。
こうした局面では、円安が円を調達通貨とするキャリートレードを支える一方、日銀の追加利上げは調達コストを押し上げる要因となる。為替介入や政策見通しの変化で円が急上昇すれば、新興国通貨を売って円を買い戻す動きが重なり、金利収入を上回る為替差損が生じる可能性もある。新興国側の金利や景気だけでなく、日本の金融政策と為替介入の動向も、運用の前提を左右する。
店頭FX市場だけでなく、取引所を通じたFX先物・オプション取引も拡大している。CMEグループの2026年6月のFX関連商品は、1日平均取引量が前年同月比6%増の120万枚となり、電子取引市場EBSのスポットFXも1日平均取引額が7%増の680億ドルに拡大した。
通貨を直接取引する以外にも、為替ヘッジ付きETFやETPという選択肢もある。ただし為替ヘッジにはコストが発生し、円安が進んだ場合にはヘッジなしの商品よりリターンが低くなることもあるため、為替リスクを取るかどうかは事前に決めておきたい。
新興国通貨は主要通貨より取引量が少なく、市場が不安定になるとスプレッドが急拡大しやすい。海外FX業者やCFDブローカーを利用する場合は、次の点を確認したい。
政策金利が高くても、FX業者が提示するスワップポイントが同じ割合になるとは限らない。業者の調整で受取額が小さくなったり、買いポジションでも支払いが発生したりするケースがある。
また選挙、政権交代、資本規制、中央銀行の市場介入が起きると、注文価格と約定価格の差であるスリッページも拡大しやすく、流動性が低下した場面では設定した価格で損切りできないリスクもある。
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