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ユーロ円182円台前半、円安でも「ユーロ高」とは限らない――クロス円で見落としがちな二つの材料
概要:ユーロ円はユーロ/ドルとドル/円の二つの動きで決まる。182円台という水準だけでユーロ高と判断せず、円側とユーロ側の材料を分けて確認する必要がある。

8月6日朝のユーロ円は182円台前半で推移した。前日は一日を通して緩やかな円安となり、ユーロ円も円安方向へ動いた。
ユーロ円は、ユーロ/ドルとドル/円という二つの通貨ペアの動きを掛け合わせたクロス円だ。円が広く売られて上昇したのか、ユーロがドルに対して買われたのかで、次に注目すべき材料は変わる。
ユーロ円が動く仕組みは一つではない
ユーロ円は、おおむねユーロ/ドルにドル/円を掛けて決まる。ユーロ/ドルが横ばいでもドル円が円安へ動けば、ユーロ円は上がり得る。反対に、ドル円が動かなくてもユーロがドルに対して上昇すれば、ユーロ円は押し上げられる。
今回のように「円安で182円台前半」と伝えられた局面では、まず円側の動きを切り出して見る必要がある。ユーロ円だけのチャートを見ていると、ユーロ固有の材料による上昇なのか、円全面安による上昇なのかを取り違えやすい。
円の材料は日銀だけでは決まらない
前日に公表された日銀の6月会合の議事要旨では、政策金利を1%程度へ引き上げた決定が7対1だったことが示された。一方で、中東情勢が生産や雇用を下押しするリスクを重くみて、据え置きを求めた委員もいた。
市場は、将来の利上げの有無だけでなく、その速度を改めて探ることになる。ユーロ円では、日銀の見通しに加え、ドル円を通じた円全体の方向が重なって表れやすい。
欧州側ではユーロ/ドルを同時に確認する
ユーロ円を取引対象として見るなら、ユーロ圏の物価や景況感、欧州中央銀行の政策見通しも外せない。これらはユーロ/ドルを動かし、円側の材料とは別にユーロ円へ影響する。
例えば、円安が続いていても、ユーロ/ドルが下落すればユーロ円の上昇は鈍ることがある。逆に、ユーロ/ドルとドル/円が同じ方向に動けば、ユーロ円の値幅は大きくなりやすい。クロス円は二つの市場の変化を重ねて受ける通貨ペアだ。
182円台は方向を決める答えではない
相場が短時間に動いたときは、ユーロ円の水準だけでなく、ユーロ/ドルとドル/円が同時にどう動いたかを確認したい。クロス円を一つの独立した通貨の強弱として捉えず、二つの材料が交わる価格として読むことが、見出しだけで相場を追いかけないための基本になる。
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