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ドル円160円近辺で強含み
概要:ドル円は中東情勢への懸念、原油高、強い米経済指標を背景に160円近辺で推移した。政府・日銀の介入警戒感が上値を抑え、東京市場では159円台後半に伸び悩んだ。

4日午前の東京外国為替市場で、ドル円は1ドル=159円台後半で強含んだ。中東情勢への懸念、原油高、強い米経済指標がドル買いを支える一方、160円台では政府・日銀の介入警戒感が上値を抑えている。市場では、米金利上昇と日本のエネルギー輸入負担が円安材料として意識されている。
ドル円、159円94銭から95銭
4日午前9時の東京市場で、ドル円は159円94銭から95銭と、前日午後5時の159円70銭から71銭に比べ24銭のドル高・円安となった。早朝には160円台に乗せたが、介入警戒感から戻り売りが出て159円80銭台へ軟化し、その後は再び買いが入った。
3日の海外市場では、欧州時間の序盤に植田日銀総裁の利上げに前向きな発言を受け、一時159円30銭台までドル安・円高方向に振れた。その後、米国時間に入ると中東懸念と米指標の強さを背景に160円近辺へ戻し、取引中盤には160円05銭から10銭前後まで上値を切り上げた。160円台は介入警戒が強まりやすい水準で、ドル買いの勢いは限定された。
NY市場、米金利上昇で円安
3日のニューヨーク市場終盤では、円相場は160円04銭から14銭と、前日同時刻の159円89銭から99銭から15銭下落した。米長期金利の上昇を受けて円売り・ドル買いが優勢となり、円は約1カ月ぶりの安値圏に沈んだ。
3日午後のニューヨーク市場では、10年債利回りが一時4.5%付近へ上昇した。5月のADP全米雇用報告は民間就業者数が前月比12万2000人増となり、ISMサービス業購買担当者景況指数は54.5へ上昇した。米経済指標の強さは米金利を通じてドルを支え、ドル円の160円近辺での底堅さにつながった。
中東懸念と原油高が円売り材料
3日朝のニューヨーク市場では、米国とイランの戦闘終結に向けた協議が停滞する中、原油先物相場が一時1バレル=97ドル付近に上昇した。中東での武力衝突の長期化懸念は基軸通貨であるドル買いにつながり、日本のエネルギー輸入負担を意識した円売りも強めた。
東京市場でも、紛争長期化による原油高が円相場の重荷として受け止められた。日本はエネルギー輸入依存度が高く、原油高は貿易収支への圧力として意識されやすい。今回のドル高・円安は、米金利要因だけでなく、資源価格を通じた円売り圧力も重なっている。
ユーロは対円で強含み
4日午前9時の東京市場で、ユーロ円は185円67銭から68銭と、前日午後5時の185円49銭から52銭から上昇した。一方、ユーロドルは1.1608ドルから1.1609ドルと、前日の1.1616ドル近辺から小安い。
3日のニューヨーク市場終盤では、ユーロドルは1.1593ドルから1.1603ドル、ユーロ円は185円61銭から71銭だった。ドルが米金利上昇で買われたため、ユーロは対ドルで弱含んだが、対円では円安地合いが支えとなった。
相場を動かす要因
今回の為替相場では、米金利上昇、中東情勢、原油高、介入警戒、日銀の政策姿勢が同時に意識されている。米長期金利の上昇と強い米経済指標はドル資金への需要を高め、ドル円を160円近辺へ押し上げた。
一方、日本側では円安進行に対する政府・日銀の対応が市場の上値追いを抑えている。高市早苗首相は3日の参院本会議で必要に応じて適切に対応すると述べ、植田日銀総裁は2%の物価安定目標に向けて利上げの是非を議論する必要があるとの認識を示した。ドル円はドル買い要因と円安けん制の間で、160円近辺を中心に神経質な値動きとなっている。
現在の市場では、160円という節目が為替介入への警戒を強める水準として機能している。ドル高を支える材料は残る一方、介入への警戒が取引の速度を抑え、ドル円の上昇は一方向にはなりにくい状態にある。これは、為替市場が金利差だけでなく、地政学リスク、資源価格、政策当局の発言を同時に織り込んでいることを示している。
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