ワーナー・ブラザース、来年の新作映画を劇場とネットで同時公開

ハリウッド最大級の映画会社ワーナー・ブラザースは来年、全ての主要新作映画を劇場とストリーミング配信の「ＨＢＯマックス」で同時公開する。新型コロナウイルスとネット配信が映画界を大きく変えていることを端的に示す劇的な動きだ。

対象となる17作品は「マトリックス」シリーズ最新作やリンマニュエル・ミランダ主演のミュージカル「イン・ザ・ハイツ」など。各作品は追加料金なしでＨＢＯマックスで１カ月にわたり見ることができる。ＡＴ＆Ｔ傘下のワーナー・ブラザースはすでに「ワンダーウーマン 1984」について、米国などでは今年のクリスマスに劇場とＨＢＯマックスで同時公開すると発表している。

こうした動きは１年前であれば考えられなかったが、新型コロナのパンデミック（世界的大流行）が業界の常識を根本から覆しつつある。劇場側は新作映画を最長３カ月間は独占的に上映する権利を持つが、全米や世界の多くの地域では今も劇場は閉鎖もしくは営業縮小を強いられている。このため映画会社はヒットが期待される作品への投資を守るため劇的な対策を講じている。

HBO to the Max

Warner Bros.' films will open in cinemas and on HBO Max the same day

Sources: Box Office Mojo, Warner Bros.

ワーナー・ブラザースの発表を受け、３日の米株式市場で映画館チェーンの株価は軒並み下落。業界トップのＡＭＣエンターテインメント・ホールディングスは16％安。シネマーク・ホールディングスは22％安で引けた。

I got you something nice this year:

The biggest movie premieres

In theaters and on HBO Max the exact same day

Beginning December 25 with #WonderWoman1984#HBOMax #WBPictureshttps://t.co/QA8MlErRYQ pic.twitter.com/VuYkTa6BGx

— Warner Bros. Pictures (@wbpictures) December 3, 2020